そろそろ心配になってきた、親のこと

そろそろ心配になってきた、親のこと

〜これからを安心して迎えるために〜

最近、「お母さん、少し疲れやすくなったかも」「お父さん、この前大事なことを忘れていたな…」

そんなふうに感じたことはありませんか?

親が年を重ねていくのは自然なこと。でも、少しでも変化を感じると、心の中に“これから大丈夫かな”という不安が生まれますよね。

ここでは、そんな気持ちに寄り添いながら、「いまからできる準備」や「話しておくといいこと」を、やさしくお伝えします。

目次

まずは「心配」という気持ちを大切に

親のことを心配に思うのは、それだけ親を大切に思っているから。
心配”という気持ちは、行動のきっかけになります。

「まだ元気だから大丈夫」と思っているうちに、
急に体調を崩したり、入院したりすることもあります。
そのときにあわてないために、少しずつ話してみることが大切です。

たとえば、こんなことから始めてみましょう。

  • どこの病院に通っているのか
  • 保険証やお薬手帳の置き場所
  • 何かあったとき、誰に連絡してほしいか
  • 家やお金のことをどう考えているか

話しておくだけで、「何も知らなかった…」という困りごとを減らせます。

介護のこと、少しずつ知っておこう

もし親が病気やけがで助けが必要になったとき、
どうすればいいのか知っておくと安心です。

介護が必要になったら、「介護保険」という制度が使えます。
これは、65歳以上の人(または特定の病気がある人)が利用できる公的な仕組みです。

地域の「地域包括支援センター」に相談すれば、
どんなサービスが使えるか教えてくれます。
費用のこともわかりやすく説明してもらえるので、
いざという時に慌てなくてすみます。

📘参考:地域包括支援センターの問合せ先

💬 たとえば

「もし手すりをつけたい」「デイサービスを使ってみたい」
そんな時も、専門の人が一緒に考えてくれます。

お金のことも少し話しておきましょう

お金の話は少し話しづらいですよね。
でも、誰も知らないまま親が倒れてしまうと、
預金の確認や支払いなどで困ることが多いんです。

「通帳や印鑑はどこにあるのか」
「どの銀行を使っているのか」
「クレジットカードや保険の支払いはどうなっているのか」

こうしたことを少しずつ共有しておくと、
あとで家族が困らずにすみます。

もし、話しにくい場合は、
「自分も将来のために整理しておきたいんだ」と伝えると、
自然に会話が始めやすくなります。

元気なうちに“想い”を聞いてみよう

介護やお金のことだけでなく、
どんな暮らしをしたいか」「どんな最期を迎えたいか
そんな親の想いも、元気なうちに聞いておくのがおすすめです。

たとえば

  • 最後まで自宅で過ごしたいのか
  • 病院でしっかり治療を受けたいのか
  • お葬式やお墓の希望があるか

こうした話をしておくと、家族が迷わずに支えられるようになります。

最近では「エンディングノート」や「終活ノート」というものもあります。
書店やネットで手に入り、
自分の思いをゆっくり書き残せる便利なノートです。

一人で抱え込まなくて大丈夫

親のことを考えはじめると、
「自分が全部しなきゃ」と思ってしまう人も多いです。

でも、そんなときこそ、専門家に相談してみましょう。
たとえば、

  • ケアマネジャー(介護の専門家)
  • 司法書士(財産・相続・後見の専門家)
  • 税理士(お金や相続税の相談)
  • 地域包括支援センター(行政の窓口)

あなたの代わりに手続きを進めたり、
どこに相談すればいいか導いてくれます。

親がまだ元気だから、今はいいや」と思っている今こそ、
一番落ち着いて考えられるタイミングです。

まとめ

親のことを心配に思う気持ちは、
「これからも一緒に笑っていたい」という優しさのあらわれです。

だからこそ、できるところから少しずつ、
「話してみる」「調べてみる」「メモしておく」など、
小さな一歩を踏み出してみましょう。

その積み重ねが、きっと家族みんなの安心につながります。