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終活=“死の準備”ではない?
──「自分らしく生きるための整理」

「終活」って最近よく耳にするけど、そもそもなんで必要なの?
終活を進めておくことで、万が一の時に家族に迷惑をかけずに済んだり、自分自身にとっても「これからの人生を安心して、自分らしく生きる」その準備につなげていけるので、「終活」はとても大事な準備になります。

「終活」と聞くと、“死の準備”という言葉を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
これまでの「終活」は、「のこされた人の負担軽減のため」、「もしもの時どう旅立つべきか」を中心に考えられることは多かったように思いますが、最近では、「これからの人生を前向きに、より自分らしく生きるため」そういったイメージに変わってきています。
たとえば、今の暮らしを見直して「何を大切にしたいか」を考えたり、家族に伝えておきたい思いをまとめたり。
体力も気力もまだ十分にあるうちが、これからの生き方を整えるタイミングとして最適です。
「もしもの時」の備えだけでなく、“これからの時間をどう使うか”を考える——それが現代の終活の本質です。

📘参考サイト:厚生労働省 「人生会議」してみませんか?より
終活をはじめるのにちょうどいい時期とは
──心と体が元気なうちにできる“前向き準備”を

終活をはじめるのにちょうどよい時期や年齢はありますか?
元気なうちに始めておくことがベスト!年を重ねてくると、体調の変化や家族の介護など、状況次第では時間の確保も難しくなってきます。
思い立った「今」そして、元気なうちのスタートがおすすめです。

終活は、体力・判断力・心の余裕があるうちに行うのが理想です。
60代・70代に入ってくると、体の変化や親の介護などで時間を取りにくくなる可能性大。そう考えると、40代、50代は、人生の折り返し地点であり、冷静に自分や家族の未来を考えられる時期だと考えます。
また、親世代の介護や相続を経験することで「自分のときはこうしたい」と実感する方も多くいます。 終活を早く始めることで、気持ちの整理ができ、将来の不安を減らせるだけでなく、これからの人生設計にもつながっていきます。
終活で得られる3つのメリット
──家族の安心・心のゆとり・自分らしい人生を
早めの終活には4つの大きなメリットがあります。
ポイント
-
①家族に迷惑をかけない
➁想いや理想を実現できる
➂見られたくないものを処分できる
④残りの人生をより自分らしく生きられる

①家族に迷惑をかけない
もしもの時に備え、家族が困らないよう情報や気持ちを共有しておくことで、家族関係もより良好になります。
(終活の具体的な内容としては)
・万一に備えての意思表示を遺言書やエンディングノートに書き記す
・大切なもの、重要な書類などの整理
➁想いや理想を実現できる
あなたがもしも、大病などを患い、緊急入院や介護生活、終末期、そして死後と今後起こりうる場面を考えた際に、望んでいない治療を施されたり、位に添わない終末期を過ごすことになったりするかもしれません。
自分の意志を伝えておくことで、そういった意に添わない選択を回避し、自身が望む方法を実現していくことができます。
(終活の具体的な内容としては)
もしもの時に・・・
・終末期をどうすごしたいのか考えておく・調べておく
・延命治療はどうする?
・葬儀やお墓はどうする?
・財産を誰にどうのこす?
➂見られたくないものを処分できる
中には見られると恥ずかしいもの(昔の手紙や日記)などもありませんか?こういった見られたくないものをはじめ、大切なもの・不要なものを整理しておくことで、心が軽くなり、日々の生活がより充実します。
(終活の具体的な内容としては)
・手紙や写真、日記などの処分
・過去のメールやSNS投稿などの整理
④残りの人生をより自分らしく生きられる
終活を通じて余裕も生まれ、「これからの人生で何をしたいか」が見えてきます。
(終活の具体的な内容としては)
・生活費、入院費、介護などを資産し準備を進める
・発生した余裕資金があれば、やりたいことをして余生を過ごす
終活は、人生の終わりではなく「これからを豊かに生きるための見直し」なのです。
無理なく始める!終活の第一歩
──小さなことから始める「終活習慣」のススメ
終活を始めるときに大切なのは「一度に全部やろうとしないこと」。
まずは身近なことから取り組むのがおすすめです。
たとえば、
・不要になった書類を整理する
・銀行口座の数を確認する
・エンディングノートを買ってみる
1日10分の見直しでも、積み重ねれば立派な終活になります。
さらに、信頼できる家族や友人に「終活を始めてみた」と話すことで、自然とサポートの輪が広がります。
終活は「一人で抱え込むもの」ではなく、自分と家族をつなぐ対話のきっかけでもあります。
まとめ:終活は「これからをより良く生きるための時間」
──今のあなたにできる小さな一歩を
「終活」は、人生を締めくくるためではなく、これからの人生を整えるための前向きな行動です。
特に50代くらいになってくると、“第二のスタート”の時期。
仕事・家族・健康など、さまざまな変化が訪れる今だからこそ、自分自身と向き合う時間を持つことで、これからの生き方が明確になります。
大切なのは、「完璧にやろう」と思わないこと。今日できることを一つずつ積み重ねていけば、それがあなたらしい終活になります。
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