元気なうちにやっておきたい備え|はじめての終活・生前整理

元気なうちにやっておきたい備え|はじめての終活・生前整理

目次

認知症への備え

親が認知症になり、私もいずれ認知症になるのではと不安です。今のうちからできることはありますか?

希望を書き残して、ご家族へ意思を伝えられるように備えましょう。

「健康のこと」「病気や延命治療への希望」「定期的な支払い発生の契約内容」「財産こと」などしっかりと書いておくことで、あなたに万が一のことがあったとしても家族が困ることはないでしょう。ご自身の安心にもつながってくるはずです。

以下はダウンロードの上、印刷をすれば何度でも利用可能です。「気力」「体力」「判断力」がある今のうちに、気軽な気持ちで書いてみてくださいね。

📘安心リストダウンロード

法定後見制度と任意後見制度とは

■ 法定後見制度

法定後見制度とは」

判断能力がすでに低下してしまった人を、家庭裁判所が選んだ「成年後見人」が支える制度です。
たとえば、認知症などで預貯金の管理や契約の判断が難しくなった場合に、後見人が代わりに手続きを行い、財産の管理や生活の支援を行います。
制度の利用には、家庭裁判所への申立てが必要で、選ばれる後見人は親族のほか、弁護士や司法書士などの専門職が担当することもあります。


■ 任意後見制度

任意後見制度とは

まだ判断能力がしっかりしているうちに、「将来もしものときに備えて、誰にサポートをお願いするか」を自分で決めておける制度です。
本人と信頼できる人(家族や専門家など)があらかじめ公正証書で契約を結び、実際に支援が必要になった段階で、家庭裁判所が任意後見人の監督人を選任します。
「自分の意思で、将来の安心を準備できる仕組み」として、早めに検討しておく方が増えています。

|法定後見制度と任意後見制度の違い

法定後見任意後見
後見人成年後見人任意後見人
対象者の判断能力ない十分
後見人の選任家庭裁判所本人
後見人ができること・預貯金の引き出し
・税金の支払い
・遺産分割手続き
・医療や介護の契約や支払い
契約で決める
報酬家庭裁判所が決める
目安は財産額による
契約で決める
家庭裁判所への報告原則として1年ごと契約で決める

終末医療への希望

週末医療の希望を書きとめたり、家族へ伝えておくことは、自分自身だけでなく、家族を後悔させない第一歩となります。病気を患ってしまったら、認知症になってしまったら、そうなってしまった後では、本人へ希望を聞く事も難しく、大切な家族の希望に添った形で対処できていたのか、「これって本当に本人が望んでいたこと?」と後悔することにもなりかねません。

自分自身の考えをしっかりと家族と共有しておくことが大切になります。

|延命治療とは?

「延命治療」とは、治療を行っても回復の見込みのない状態での治療のことを言います。近年では、無理な延命治療を行わずに、痛みなどを取り除きながら、自然なかたちで人生の最後を迎えるという選択が認められるようになってきました。それが、病院や介護施設が本人に寄り添う治療や介護を提供する「ターミナルケア(終末期医療)」というものです。

大切なポイントは2つ

  1. 意思を示す「指示書」を、担当医師や家族に伝えておくこと
  2. 指示書を定期的に見直すこと

家族と定期的に話す場をもちながら、しっかりと希望を共有しておきましょう💡

|延命治療のメリットとデメリット


延命治療のメリット

・家族が身体的な負担、時間的な制約から解放される
・終活を行う猶予ができる

多くの場合、延命治療は病院などの医療機関で行われるため、在宅での介護とは異なり、見守りや服薬の管理、食事のサポートなどの日常生活でのサポートが必要ないため、家族の身体的な負担や、時間的な制約が減ることがメリットの1つとして挙げられます。

また、延命治療は死期をコントロールする処置でもあるため、財産や所有物の処分、相続準備などに時間をかけることができます。


延命治療のデメリット

・本人の意思に反して延命治療が行われる場合もある

・医療費の負担が大きくなる

家族に与える精神的な苦痛

延命治療が必要な状況になったとき、患者本人んが意思決定できない状況も考えらえるため、その場合は本人の意思に反して、延命治療が行われる場合もあります。

また、入院費用が高額になることも。高額療養費制度も適用はされますが、それでも大きな出費に繋がっていく可能性があります。終わりが見えない状況は、家族にとっても大きな不安となっていきます。経済的な面だけに限らず、精神的な苦痛につながることも考えておかなければなりません。

家族の判断で延命治療を止めた場合、その意思決定で本当に良かったのか?自責の念にかられるというようなケースは少なくありません。

延命治療についての内容をよく知り、そのうえでもしもの場合にはどのような最後を迎えたいのか、考えておくことで、自分自身の希望に添った形を叶えていけることに加え、ご家族の負担や後悔につなげない手立てのひとつとなていきます。